日本で働く外国人実習生、その実態とは?

来日して働く外国人実習生が近年増えています。外国人実習生が増加したことで、ときには事件が起きてニュースで報じられることもあります。外国人実習生の実態は、はたしてどうなっているのでしょうか。

外国人実習生とは

外国人実習制度とは、外国人が技能実習生として来日して、訓練として作業に従事する仕組みです。公益財団法人国際研修協力機構(JITCO)のホームページには、「(外国人技能実習制度とは)1960年代後半頃から海外の現地法人などの社員教育として行われていた研修制度が評価され、これを原型として1993年に制度化されたもの 」とあります。 制度の目的は、国内で培われた技能や技術、知識を開発途上国へ移転したり、開発途上国の経済発展を担う人づくりに貢献したりすることです。

これは、別の側面から見ても最適なソリューションといえます。少子化に歯止めがかからない現在の日本で、日本人だけでは人手が足りない国内企業は、求人対象を海外の労働力に広げ解決を図ることができます。実際に、日本人の社員がすぐやめてしまうような現場でも外国人実習生が残ってきちんと業務に従事している例も少なくなく、助かっている現場も多いようです。

成功例も多い外国人実習生の導入

過酷な労働環境によって外国人労働者が逃亡してしまうといった残念なニュースも聞かれますが、実際には成功例も多数存在します。以下、実際の成功例をいくつか見ていきましょう。

・株式会社ガードナーでの日本文化交流会

同社では、衣類製造の部門にベトナム人の技能実習生を11名受け入れています。その一環として、一年を通じた日本文化の交流イベントを実施しているそうです。例えば、節分には会社の近くにある不動尊の節分会に参加し、豆拾いを全員で行なっています。節分会で着た裃(かみしも)は、技能実習生が自ら縫製し奉納するなど、日本文化とのふれあいを意図しています。

 

・株式会社オンドでの新入生向け研修

技能実習生を受け入れる時に、2泊3日程度の宿泊研修を実施しています。ベトナム人技能実習生と引率の社員が参加し、スポーツや語学などの講習を行なったり、自然を満喫したりするプログラムを組まれています。ポイントの1つとして、チームワークを発揮して取り組むものが多く、協力して仕事に向かう素地をつくるきっかけとされていました。

 

・実習生を頼ってミャンマーに進出

高知県のアーキテック株式会社は、2015年からミャンマー人技能実習生の受け入れを行なっています。技能実習生の仕事ぶりや人柄に好感を覚えたことが決めてとなり、独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ) の支援を受けてミャンマーに法人を設立されました。

技能実習生を導入している企業の声

当社が独自に実施した、「技能実習生導入企業アンケート(回答企業:5社/2019年12月実施)」から、技能実習生を導入している企業の声をご紹介します。

 

・受け入れるにあたって事前に準備、整備したものはありますか?

生活備品一式(家具家電や食器など)や社員寮、社員寮におけるインターネット環境といった、技能実習生の生活を支える準備を行なう企業が多いということがわかりました。また、既存社員への理解促進と回答した企業も60%にのぼり、受け入れ前に準備していることがわかります。

 

・受け入れ後に必要だと思い、整備したものはありますか?

移行試験の準備や、練習用資材を用意したり、勉強会の開催を急きょ決定して準備したりする企業がありました。また、技能実習生との連絡手段としてメールや電話ができるように、連絡網の整備や機器の支給を行なった企業もありました。

 

このように、事前または事後に受け入れる準備を行なった企業が多く、これらの企業の80%が技能実習生の受け入れをしてよかったと回答しています。特別なことをするのではなく、一人の社員として受け入れる体制を整えることで、技能実習生も安心して働けるようになるのではないでしょうか。

外国人実習制度をうまく利用する鍵は?

一番は、日本人と同様に扱うことが大切です。外国人であるという理由だけで待遇、特に賃金に格差をつけるのは逃亡などトラブルのもとになります。また、互いにはじめは不慣れで手探りの状態なので、最初に技能実習生を受け入れるときには、なるべく日本語能力の高い人に来てもらうのが望ましいでしょう。受け入れた技能実習生関連でトラブルが起きると、次回以降の受け入れに影響するリスクがあります。制度を効果的に利用していくためにも、技能実習生が働きやすさを感じられるよう取り組んでいくことが大切です。

 


参考:

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